夏期講習 避難所オンラインワークショップⅡ(たーち)
2023.08.24
中学2年生の希望者が参加した夏期講習「避難所オンラインワークショップⅡ(たーち)」についてご報告します。このワークショップは昨年度中学1年生全クラスで実施したオンラインワークショップの第2弾です(「たーち」とは沖縄の言葉で「2」。第2弾なので「たーち」です)
昨年度のワークショップは、琉球朝日放送の方に取材していただきました。その様子は次のURLから見ることができます。ご参考ください。
https://www.qab.co.jp/news/20230309168073.html
ワークショップの参加者は避難所を舞台としたドラマを視聴した後で、ドラマの中で言い争いをしてしまった人物(役者さんにドラマの役のまま登場してもらいます)とオンライン上で話しながら問題解決をはかります。
参加者全員がドラマの登場人物と懸命にコミュニケーションをとりながら問題の解決を目指していた姿が印象的でした。
ワークショップを終えた生徒の感想を引用します。
「実際に話をしているうちに登場人物の心情(自分から行動を起こすことに対して抵抗を感じている)に気づいた。話す前に想像することももちろん大事だが、その場で分かる相手の思いを理解して考えることも大事だと思った」
「ふりかえりで俳優の方が相手に共感してもらえるのが嬉しいと言っていた。コミュニケーションをとる時に相手に共感しようとする姿勢が大切だと考えた」
「避難所にはいろいろな境遇にいた人が集まってきており、人によって価値観が違うことが多いので、避難所に限らずそのような環境では他の人を理解しようとする姿勢が重要だと考えた」
「相手に共感するあまりもう一方を責めることによって問題を解決するコミュニケーションは良いものではないと考えた」
「やはり人とコミュニケーションをすることは自分の想定していた筋書き通りにいくとは限らないと感じ、それはとても難しいけれど自分の思い通りにはうまくいかないおもしろさがあると思った」
「いろいろな解決策を考えて臨みましたが、やはりコミュニケーションは難しいなと感じました」
「お互いの意見を批判するのではなく、どちらの意見にも通用する解決策を提案することが難しかった」
感想を読むと、生徒たちは他者とコミュニケーションを取る際や他者と協働して問題解決をはかる際に大切なことについて、ワークショップを通して気づきを得たことが分かります。今後も様々な経験の中で、対話的なコミュニケーション能力や協働的な問題解決能力などを鍛えていって欲しいと願います。
最後になりましたが、ワークショップにご協力いただいた沖縄のみなさんに心より御礼申し上げます。本当にありがとうございました。
※今回ワークショップで使用したドラマは、経済産業省が「未来の教室」の中で実施している「STEAMライブラリー」向けに、本校と沖縄の劇団「Team Spot Jumble」が共同で作成したものです。撮影したドラマや台本は次のURLから見ることができます。ご参考ください。
https://www.steam-library.go.jp/lectures/363